■　２００９年３月８日〜１０日　　肥前鳥島〜男女群島遠征　ＶＯＬ１　

ブログ「釣りバカクロ兵衛の釣り日記」の管理者・・・クロ兵衛さんとの遠征釣行がやっと実現の運びとなった。
延び延びになる事、3回目・・・つまり、三度目の正直である。　
今回もお世話になるのはＢｌａｃｋ軍団を擁する”あじか磯釣りセンター”
クロ兵衛さん・・・”あじか”で男女群島に遠征するのは初めてとの事。
行きの道中、「あーだ・・・こーだ・・・」と話しが弾み、４００Ｋｍをあっと言う間に消化・・・午後１２時過ぎには田平港に到着した。
車を止めて港に目をやると、停泊しているのはブラックカイザーのみ！
事務所に入り乗船名簿に記入して、奥様にご挨拶。
出港する船を聞いてみると、やはりブラックカイザーとの事。
勝手知ったるブラックカイザーに　「こりゃラッキー！」　独りほくそ笑む。
ライフ・ジャケットを手に取り、船尾のベッドを確保しにカイザーに乗り込むと、山見船長がキャビンでコーヒーを飲んでいた。
「こんちは〜！」　「yukimaruさ〜ん。久しぶり・・・今日は鳥島ね？」　「へっ？鳥島？男女ですけど・・・」
「人数の少なかったら鳥島に行くけんね〜。」　「・・・・・。」　　yukimaru君、何が何だかサッパリと？？？　
詳しく聞いてみると、今日は”あじか”が鳥島の当番日でカイザーが担当。　しかし、男女群島行きの客もいるので、その客も一緒に鳥島まで連れて行き、ブラックサムソンが鳥島〜男女群島までを送迎するらしい。　
つまり、男女行きの客が少なければ全員鳥島・・・男女行きの客が多ければ定員オーバー分をサムソンが男女まで送迎するって事。　「”あじか”さんって凄い事するんじゃね〜」っと聞いたら　「俺も初めて・・・（苦笑）」　と山見船長。クロ兵衛さんに事の顛末を告げ、そのまま待機。
何処に行けるか分からないまま、時間は経過し積み込みの時間となった。
鳥島予約のグループから名前を呼ばれて荷物を積み込むが、男女組は何時まで経っても待機が続く。事務所に行って奥様に聞いてみると、「考えますから・・・」の返答。
柴山社長も難しい顔でソファーに座っている。　考え中・・・！？
「ホンマ、どーなるんぢゃろ？」　船に乗ったり事務所に行ったりと落ち着かない。
山見船長に事の動向を聞いても　「う〜ん・・・まだ分からんちゃね〜。」　
進展しないまま時間が経過・・・そして、ついに積み込みの声が掛かった。　「降ろさないクーラーを貰いましょう！」
クーラーは鳥島行きと男女行きを右舷左舷に分けて積み、荷物もそれぞれカメを変えて積み込むようだ。
やっと荷物の番（？）から開放され船の船尾に座ってビールを喰らう・・・いつもの至福の時である。
午後１４時５０分、山見船長が船に乗り込み、「鳥島・・・！」と告げ操縦席に・・・そして、カイザーはゆっくりと離岸した。
■肥前鳥島・・・
ベタ凪の海上をカイザーは滑るように快走・・・たいした揺れもなく３時間２０分で到着を告げる室内灯が点灯した。
身支度を整えてデッキに出てみると、そこにはポツリと１つの岩・・・・・。
そこには、男女送迎用（？）のサムソンが待機していた。
「あれ、北岩？？？」　「・・・でしょう。」
クロ兵衛さんとブツブツ話していると、中岩、南岩が見えてきた。
肥前鳥島、聞こえはイイ・・・しかし、実態はただの岩である。
日本の領土問題で島にしたのだろうが、ホントは”肥前鳥岩”である。
カイザーはゆっくりと前進し中岩に接岸、すぐ隣にサムソンも接岸し、男女群島へ行く人の荷物を積み込んだ。
サムソンを見送り、いよいよ上礁開始！　中岩に８名が上がり、南岩の西に１名・・・そして、我々に声が掛かった！
南岩か・・・っと思っていたら、なんと中岩・・・それも絶壁にホースヘッドがドン！　まるで、高島の「ゴートー」である。
猫の額ほどの足場を頼って上に登り、渡された荷物をドンドン上に繰り上げる。
荷物を全部上げたところで山見船長からアドバイス・・・「あっちに行くと足場の良かけんね〜」　そう言って北側を指差した。
その方向を目で追うと、そこには切り立った岩壁が・・・「ゲッ・・・取り込みは？？？」　海面から７ｍ〜８ｍはあるだろう。
「全部、ブリ上げてね〜！」　明るく山見船長は言い放ち、北岩方面に走り去った。
■Ｎｉｇｈｔ　Ａｔｔａｃｋ！
今日、筆おろしの”がまかつ　パワースペシャルＦｕｋａｓｅ”を取り出し、Ｎｉｇｈｔバージョンを準備！
道糸８号+ハリス８号・・・タナ３ヒロから始めてみた。　釣り座は北岩側先端、チョイ手前・・・クロ兵衛さんは南岩よりのワンド側で既に戦闘体制に入っている。　冷たい北東風を背中に受けながら仕掛けを打ち返す事、数投目・・・ケミの光を背負ったウキがボヨヨヨ〜ンと海中に消えて行った！　多めに出ている糸フケを巻き取りながら、竿先を持ち上げて聞き合わせる・・・すると、一気に穂先・中・胴と順番に強烈な過重がのし掛かった！
当てゴムのついた竿尻を下腹部に当て腰ダメの姿勢で戦闘開始！
パワーＳＰフカセは綺麗な曲線を描いてオナガであろう魚の引きを吸収。
さぁ、どれだけ曲がる？　筆おろしの竿のポテンシャルを知るため、試験的な感覚で元竿を締め上げ４番を曲げ込んでいくと・・・抵抗を続けていた魚は一気に浮上！　ハネ叩きの音を確認し、一気に磯上に　”うおぉぉぉりゃぁ〜！”
磯上でビトン・ビトンと跳ね回る魚体をライトで確認・・・尾っぽのくびれが美しい４７ｃｍのオナガグレだった。
■腹が減っては戦ができねぇ・・・
微妙だったアタリは時間の経過と共に鮮明になりだした。
コマセが効いて魚の活性が上がってきたのだろう。　サメに食われるトラブルがあったものの、順調にオナガをＧｅｔ！　クロ兵衛さんもブリ上げモード全開でオナガを抜き上げている。　
徐々に強くなる北東風にイヤ〜な感じを抱きながらも順調に魚を追加！
しかし、全部・・・ブリ上げ。　ハッキリ言って体力の消耗は激しい。。。
息も切れ切れ＆腹も減ったので休憩を兼ねて夜飯Ｔｉｍｅを取る事にした。
■今年２枚目の６０Ｇｅｔ！
午前３時・・・好調だった北岩方向に流れる上げ潮が南岩方向に流れる下げ潮に変わり、アタリが散発的に・・・。
サシエが残るのでガン玉を追加し、タナを竿１本半まで落とし探っていると、南岩方向への境界線付近でウキがピューーン！
合わせをくれてやると、竿は一気に満月に！　今までにない重量感と強い締め込みに、レバーＯＦＦで対抗！
ズルズルと引き出される道糸にブレーキをかけながら、竿を水平に保って”ふんばるモード”
魚が引いた力を反発力に変換し一気に浮かせにかかるが敵もさるもの・・・なかなか水面に出てこない。。。
水面を切ってはいないものの、竿から伝わる異様な重さを受けて取り込みの方法を考える・・・ブリ上げは不可能だ。
磯の東側に回してスロープからのズリ上げ・・・高島「ナベ」での取り込み方法である。
上手く回れよ・・・！　竿の弾力を利用して、完全に浮いてない状態で先端の岩場を回り東側の斜面に誘導する。
しかし、敵も体力を使い果たしたのかヘロヘロ状態。　自力で回ってくれないので、ここで磯のスロープに載せる事にした。
腰を落として「うおぉぉりゃぁぁ・・・はぁはぁゼイゼイ・・・」
敵もヘロヘロだがこっちもヘロヘロである。
「かぁ〜上がらん！」　暗闇に響く情けない声を聞いて、クロ兵衛さんがタモを持って助っ人に来てくれた。　しかし、タモが届く高さではない。
覚悟を決め、ブリ上げを敢行・・・ラッキーにもスロープに乗せる事ができた。
道糸を手に取り、ズリ上げ開始！　徐々に上がって来る魚体の下部をクロ兵衛さんがタモでアシストしてくれハリスを取ってズリ上げ成功！！
検寸Ｊｕｓｔ６０ｃｍ・・・今年２枚目の６０Ｇｅｔである。　めでたし！！
■無念の撤収・・・
夜が明けて、いよいよ鳥島の全貌が明らかになった。
明るくなって釣り座の高さに改めて驚愕・・・よーブリ上げたもんぢゃｗ。。。
楽しみにしていた日中の繊細な釣りだが、この高さでは２号程度のヘナチョコ竿は使えない。　　竿も仕掛けもそのままで釣りを続けたが、強まる一方の北風に一抹の不安を感じる・・・。　暫くして、停泊中のカイザーが黒煙と共にエンジン始動！　
北岩に向かった後、こっちに来たので、釣果を船に預けようとドンゴロスを持って船着に行こうとしたら・・・「yukimaruさ〜ん。終わりで〜す！」　
山見船長はあっさりとそう告げて、南岩〜北岩に向かった。

噂に聞いた乗ったら回収の肥前鳥島・・・一晩釣る事が出来ただけでラッキーなのかもしれない。
かくして、初めての肥前鳥島釣行は９日の午前７時２０分で撤収。
ブラックカイザーは男女群島に針路を向け出発した。

・・・・・続く。

Ｔａｃｋｌｅ　＆　Ｄａｔａ
釣行地	肥前鳥島〜男女群島　一泊二日 ３月８日午後３時出港〜３月１０日午前８時３０分納竿
気象	８日（中潮）　北東・晴天　９日（中潮）　北風・曇のち雨のち晴れ １０日（大潮）　北東風強・晴れ　　月輝面８９％〜９９％
釣り方	フカセ釣り
タックル	夜：　がまかつ　パワーＳＰ・フカセ５号　ＢＢＸ-８０００番 　　　道糸：バリバス本流８号　ハリス：Ｖハード８号〜１０号 昼：　がまかつ尾長Ｍ　T-ＩＳＯ2500ＬＢＤ50ｔｈ 　　　道糸：バリバスゼロフカセ３号　ハリス：Ｂｌａｃｋ３号 　　 昼：　がまかつ　パワーＳＰ・フカセ５号　ＢＢＸ-８０００番 　　　道糸：バリバスゼロフカセ６号　ハリス：Ｇ−ＭＡＸ５号
タ　ナ	２ヒロ〜竿１本半
エ　サ	マキエ　：　生９Ｋｇ＋地アミ５Ｋｇ＋配合　　３セット サシエ　：　生、加工エサ、半ボイル
釣　果	オナガ２６枚、クチブト１３枚　計３９枚
備　考	オナガ６０ｃｍ！

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