タイトル

■ 2010年1月18日 男女群島 「仲尾瀬」 


前鳥島を後にして約1時間・・・エンジンのスローDownで目が覚めた。
急いでデッキに出てみると、そこは男女群島の女島! ブラックサムソンはハナグリ島との水道筋から瀬着けを開始した。
そして、ハナグリ島を通過し名礁群の立ち並ぶ中ノ瀬戸に進入!
帆立岩そこには夕日に照らされた「帆立岩」が・・・。
凪の日でも多少、波立っている中の瀬戸・・・しかし、今日は超ベタ凪。
どの磯でも先行者が居なければ乗り放題である。
ブラックサムソンは中ノ瀬戸をあっちに行ったりこっちに行ったりと忙しい。
「佐藤のハナレ」「古賀瀬」・・・名だたる一級磯に次々と釣り人を降ろし、やっと声が掛かった時にはドップリと日は暮れていた。
ブラックサムソンがホースヘッドを押し付けた磯は「仲尾瀬」の北側。
磯の名前は???であるが、豪潮の瀬戸に面しており期待度は高い。
船からの配給弁当を受け取り、尾下船長から釣り場の簡単なレクチャーを受けて夜釣りの準備を開始した。 
自分は「チョンボ」側の水道に・・・T氏は「荒磯かぶり」側の水道に釣り座を定め、男女群島での夜釣り開幕!
昨夜の余韻が残っている暗闇での釣り・・・ケミホタルの妖しい光を見つめながら仕掛けを水道に送っていく。
しかし、その仕掛け・・・水道筋にズンズンと入っていかず、右に左にと不安定。
投入ポイントを色々と変えてみるのだが、どうにも上手くいかない。
潮の動きが見えれば手の打ちようもあるのだが、今は夜・・・全く見えないのである。
ハナっから夜釣りの弱点である、”見えない釣り”を露呈する形に・・・。
そこで、潮の影響を受け難い磯際に狙いを定めてみた。
マキエを磯際に打ち、仕掛けを手前に引き付ける・・・すると、ケミホタルを背負ったウキが流星の如くに海中へ!
「すわっアタリ・・・!」 興奮モードで合わせを入れての戦闘開始! しかし、昨夜のように4号竿を締め込む必要性は無く、いとも簡単に上がって来たのは小型のイズスミ君。 なんともガックシである。。。
気を取り直しての次投・・・。 ウキにアタリは出るけども、上がってくるのは同寸のイスズミであった。
やってもやっても食ってくるのはイスズミ君! 午後21時過ぎ・・・ついにGive Up! 
配給弁当を食らって寝袋に入る事にした。 岩の傾斜が気になるけども、男女では珍しい無風の夜。
黒い布にビーズを散りばめたかの如くに光り輝く満点の星を見ていたら、いつしか意識は遠のいていった。 Zzzz。

■爆睡覚めて・・・
午前2時30分・・・携帯のアラーム ”ねこバスのテーマ” で覚醒! ・・・ちょっと寝過ごしてしまった。(汗)
寝袋を片付けて、昨夜の釣り座に戻って釣りの再開。 
マキエを打って仕掛けを放り込むと潮は下げに変わっており、「三角」の方向にゴンゴンと・・・。
その潮、あまりにも速くて強いのだろう・・・ケミの光は海中に消え、一気にスプールのラインも減っていく。
う〜ん・・・タナまで仕掛けが入っているのだろうか???
疑心暗鬼を抱いたまま釣りを続ける事1時間余り・・・引きの潮が徐々に弱まったところで待望のアタリをキャッチ!
けっこうな引きの強さで右に左に走りまくる・・・暗闇に任せて強引にブチ抜いたのは、男女の大サバ・・・時サバだった。
大歓迎の獲物なので、腹を開けてエラを処理・・・ドンゴロスに入れて未解凍のオキアミを上に乗せておいた。
さてさて次のサバは何処に!?・・・真剣モードで狙ったが、二本目のサバが磯の上に上がる事は無かった。

■サムソンの見回り
午前4時〇〇分・・・ブラックサムソンが来磯! 配給弁当と最後のエサを受け取る。
「9時半頃に来ますから・・・。」 静かに離岸するブラックサムソンを見送り、まだ温かい弁当をガッツリ喰らう!
最終日の朝の弁当・・・実は早めに食べておかないと食べるタイミングを失い、食べる事ができなくなるのである。(笑)
満腹になり身体が暖まったところで釣り再開! 
メダイマキエを打ち、上げに変わった潮に乗せていく。
相変わらず、上げの潮はフラフラと落ち着かない。
イスズミの猛襲が気になったが、再び磯際ギリギリ作戦を敢行!
すると、ウキがゆっくりと海中に沈んで行った。 「ん???」
軽く聞き合わせてみる・・・すると、静かなアタリとは全く別物である剛力無双の反応が二の腕を襲った!
走ったり止まったり・・・トンチンカンな暴走モード???
同寸の磯の暴君をも上回るであろう重く強烈な剛力にレバーを握る指の力も緩みがち・・・出したり巻いたりを繰り返して距離を詰め、やっとタモの射程に寄せきった。 「メダイ・・・?」
力を振り絞って竿起こしタモにIN! 竿を股に挟んで両腕でタモを持ち上げようと思うのだが・・・なんとその重い事!
おまけに、引いた潮のせいで網が貝に引っ掛かり、中腰の姿勢から上に上がらないのである・・・。(泣)
上げたり下げたりを繰り返し、息も絶え絶えで取り込んだ。メダイ80
身体ヌルヌルのメダイ君・・・検寸70cm也!

メダイは群れで回遊している・・・。
経験上の憶測であるが、これは正論のようでウキに変化が・・・。
合わせをくれてやると、先ほどのヤツより巨力な力で引きまくる。
メダイの引きを例えるなら、「ジグザグ運転を繰り返す暴走列車」
走っては止まって、また走り・・・その方向がバラバラなのである。
強烈な走りにはラインを送り、走りが止まったらリールを巻く。
磯釣りにおける正攻法のようなヤリトリを駆使して徐々に距離を詰め、なんとかタモに入れ込んだ。 これまた、かなりの重量である・・・。
タモの柄が折れそうなイヤ〜な雰囲気と戦いながら、なんとか磯上にズリ上げたのは80cmはあろうメダイ君。 
長さもさることながら、その胴体の太さには少々ビビッてしまった。  ・・・これは重いハズである。

■夜が明けて・・・
夕暮れ遅くに磯に立ち、磯の形状や潮の流れの解らないままに釣っていたのだが、夜が明けてその全貌が明らかに。
「チョンボ」側は想像に等しかったのだが、驚くべきは「荒磯カブリ」側の磯!

 ← 「チョンボ」 側の水道筋の潮の流れ








こちら側は不思議な形状の水道になっており、「佐藤瀬」に向かって上げの潮がゴンゴンと流れていた。
この本流を攻めない手は無い ・・・って事で、T氏の隣に入らせてもらい、最後のDay Attackの開始!
マスターモデル尾長Mを取り出しG2の負荷から始めてみる。ハリスは3号・・・シモリ玉を入れタナは2ヒロである。
↓「荒磯カブリ」 側の潮の流れ


足元の水道にマキエを打ち、その約3m先に仕掛けを放り込んで追いマキエを仕掛けの後方に打つ。
流れに任せて仕掛けを流していくと、仕掛けは複雑な潮にもまれてウキは早くから潜行を開始・・・”危険な瀬”の横を流れて中ノ瀬戸の本流に・・・。 強い潮はスプールからラインを強引に引き出し、その抵抗に竿先はブルブルと震えている。
いつ来るか! ・・・その期待は「佐藤瀬」の右端で竿先を引き込むアタリとなって現実化した。


大きく竿を煽って合わせを入れ、上に突き上げるように持ち上げて竿の胴に加重を乗せていく。
相手からの反応は、潮の強さも手伝い重くてシャープ!
マスターモデル尾長Mは 「これでもか〜!」 ってくらい綺麗に曲がり、その強烈な反発力で魚の体力を奪う。
ハイギアである09競技のハンドル1回転はライン1m・・・一気に距離を詰め、右の瀬をかわして足元まで連れてきた。 
足元は水深があり、切り立っている・・・何度もしつこく突っ込むのだが、障壁となるものが無いので余裕のヤリトリ。
最後の抵抗を見せるオナガグレ・・・しかし、yukimaruの伸ばしたタモに観念する事となった。
本流釣り・・・最高!

■午前9時納竿・・・
一足先にT氏は納竿・・・磯の片付けをしていた。
それを横目に、もう1回・・・もう1回と投入していたら、「荒磯カブリ」の横で、竿引きの激震をキャッチ!
かなりの重量感とその抵抗力に巨なオナガを確信!
瀬に当たるイヤ〜な感覚に耐えながら、タックルを信じてのヤリトリを行ったが、足元まで連れて来てガックシ・・・。
ハリスをザラザラにしてくれたのは60近い大外道・・・サンノジ。
回収が近いので持ち帰って食うたろうか! っとも思ったが、臭いを嗅いだら食う気も失せてしまった。(涙)
この魚・・・ホントに美味しいのだろうか???

まだ、釣る時間はある。
しかし、サンちゃんのおかげで、張ったハリスが満身創痍。
とても使えそうには無い。
惜しい一念はあるが、頃合いを考え納竿する事にした。

道具を片付けて磯の清掃・・・。
その状況を見てか知ってか、カラスがやって来て磯を伺っている。
我々が去ったらオキアミを食う気なんだろうな・・・。(笑)
ブラックサムソン仲尾瀬








午前10時・・・迎えに来たブラックサムソンに乗り込み、「仲尾瀬」にBye−Bye!
帰りはブラックヘラクレスのお客の一部を回収するらしく、好天の男女群島島巡りを堪能!
男島の「ギザギザ」を見たところで、船尾のベッドに潜り込んだ。
ピキピキピキ・・・背骨が伸びる心地良さを感じ、次第に大きくなるサムソンのエンジン音を聞いていると、いつしかまどろみの中へ・・・ふと気付いた時は平戸大橋をくぐっていた。 

今回の肥前鳥島〜男女群島遠征・・・好天に恵まれて、どのクーラーもおそらく満タン。
鳥島の昼釣りがバンバンだったら、クーラーに入りきれず、たいへんな事になっていただろう。(笑)
釣りを支配するのは天候・・・。  次回も好天でありますように! ただただ願うばかりである。

Tackle & Data
釣行地 肥前鳥島「中岩」「南岩」〜男女群島「仲尾瀬」
17日15時出港〜19日午前9時30分納竿
気象 晴れ 中潮 09:59 260cm 21:31 256cm
佐世保 03:26 0cm 15:53 71cm
釣り方 フカセ釣り
タックル がまかつ (夜) パワースペシャルFukase5号
(昼) グレスペG−Turn2号遠征、マスターモデル尾長M
Daiwa (夜) インターライン4号遠投 
シマノ (夜) BBX−テク8000番
Daiwa (昼) 09トーナメント競技 尾長スプール
道糸 (夜) バリバスバーマックス磯本流8号
(昼) Daiwaトリプルガンマ 3.25号 
ハリス (夜) サンラインVハード8号
(昼) サンラインブラック3号〜4号
タ ナ 2ヒロ〜
エ サ マキエ オキアミ生9Kg+ジャンボ ×4セット
サシエ 生、加工エサ
釣 果 オナガ・クチブト33枚 メダイ2本 サバ1本
備 考  

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