タイトル

 ● 2013年3月4日~6日 
   男女群島 「ノコギリ横」「水族館」「マルヒの2番」


ブラックヘラクレスにて・・・

今年2回目となる男女群島遠征はブラックヘラクレスでの航海・・・。 お客も少なく定刻より30分早くでの出港となり、男島に到着したのは午後16時30分頃だった。 Ⅰ氏と男島の景色を楽しみながら、船尾でゆっくりしていると・・・・・
「yukimaruさん 準備しましょう!」 2番目に声がかかり慌てて準備するハメに・・・。 大事なビールを小脇に抱えて降りたのは男島の「ノコギリ横」。 吹き続けている北西風の風裏となる磯だった。 ここ「ノコギリ横」は「八女瀬」側のワンドから「ノコギリ」側の突端にかけてがポイントで、Ⅰ氏が突端側に、私がワンド側に釣り座を構え夜釣りの準備を開始。

ノコギリ横ワンド側の釣り座

夜釣りの準備

オキアミにアカアミを加えただけのマキエをこね繰り回し、頑丈一番の仕掛けを組み上げて、まだ夜の帳の降りていない男島の海に放り込む。 狙うタナは竿1本程度・・・ケミを装着していない1号負荷のウキが潮に馴染み、ユラユラと潜行を開始・・・。さぁ入るぞ!っと言わんばかりの状態だが、ナカナカそうは問屋が卸さない。

オナガグレ

暫く我慢の時間が続き、頭に想像を張り巡らせながら、タナを上げたり下げたりの試行錯誤・・・すると、明らかに違う反応をウキがキャッチ!  「うおぉぉりゃぁ~!」 ・・・っと大合わせを食らわせるも、残念ながら上がって来たのは大外道のサンノジ君。 一発目のアタリが大外道・・・その落胆は想像に等しいが、そこはオナガの楽園男女群島! 辺りがすっかりと暗くなり、ケミホタルをウキに装着した頃から怪しいアタリが頻発する事に。 ウキに変化が出るものの、ハリに乗らない展開が続いたので、ハリスの中間にBのナマリを打ちウキの浮力を抑えて微妙なアタリを掛け合わせると、確かな重量感が竿に圧しかかった。 ガゴンガゴンと引き回るウオ・・・それを強竿のパワーで無理やり捻じ伏せ、磯上にブリ上げたのは45cmクラスのオナガ君。 嬉しい遠征初モノの捕獲とあいなった。サシエを離すかのような微妙なアタリの連続。 

その後も、手にドーンとくるような元気の良いアタリは一度も無く、怪しいウキの変化を掛け合わせていく釣りに。前回の遠征同様、かなり神経を遣う夜釣りとなったが、朝マヅメを迎える頃にはドンゴロスは自立するようになった。

ヘラクレスの見回り時刻は午前8時頃・・・。 辺りは明るくなったが、瀬替わりか居残りかの選択を決定すべく、夜タックルのままハリスのみを落として探ってみる事に。かなりアンバランスな仕掛けを明るくなった海に放り込む。しかし、一発で食ってきたのがコッパグレ!あっちこっちと探ってみたが、とても居残って頑張れるような状況ではなく、早々に夜の頑丈タックルをロッドケースに仕舞い込み、荷物を纏めてヘラクレスを待つ事にした。
午前7時50分、ブラックヘラクレスが轟音と共に来航。
そのヘラクレスに乗って「ノコギリ横」にバイバイ。 ヘラクレスは磯替りのお客を次々と回収し、昼の良さげなポイントを探索・・・。

コッパグレ

磯

吹き続けていた北西風はかなり緩んだので、皆さん西磯の様子が気になるところ。そんな皆の気持ちを察してか、前田船長は男島とクロキ島の水道を突っ切って、男島の西磯の様子を伺ってくれた。しかし、まだウネリは大きく、磯に当たった波は大きな飛沫となって磯を洗っていた。暫く監視モードで待機。しかし、前田船長は無理と判断、反転しクロキ島の東に進路を取った。「何処に行くんぢゃろか・・・。」
不安いっぱいで様子を伺っていると、ヘラクレスはクロキ島と中ノ島との水道にズンズンと進入!けっこうなウネリが見てとれるのだが、前田船長は全く怯む様子はなく、瀬戸の中央付近に位置する1つの磯にホースヘッドを押し付けた。
「yukimaruさん 行きましょう!」

前田船長が我々のDay Attack用に用意してくれた磯は「水族館」。初渡礁だが、遠征の度に見る奇妙な形の尖がった岩の近くにある磯であった。虎の巻によると、魚種が豊富な事から、その名前が付けられたそうな・・・。それもそのハズ・・・瀬戸の中なので潮はゴンゴンのカッ飛びモード!この潮流なら昼オナガの期待大は激高!期待に打ち震えながら選んだタックルは、本流を疾走するデカバンにも屈する事はない「がまかつマスターモデル尾長H」。3号の道糸にBB-3Bのウキを通し直結にて3号ハリスをセット。沈ませ気味に負荷を調整し、上げの潮流に仕掛けを放り込んでみた。

雪の粒

バラバラと潮に乗って出ていく道糸をサミングしながら探っていると、手にゴンっとくる本流Hit!しかし、それは期待のオナガ君ではなく ”いわゆる普通のクチブト君”。 最初の突っ込みは潮流の手助けから気持ちの良いものだったが、その持久力は推して知るべし。かなりガックリと来たのは想像に等しい。何とかデカイのを。あっちに投げたりこっちに投げたりと色々な潮筋を探求してみるも、デカバンが食ってくる事はなく当ってくるのは40cm以下のクチブトばかり。
「この潮流にこのサイズかっ・・・。」
ポッキンと音を立てて心の棒が折れたのをきっかけに、昼食を摂る事に。今回もスタミナ重視の「焼肉セット」。

Ⅰ氏とビールを飲りながら「佐賀牛」を突っつき、あーだこーだと今後の展開を語り合い、満腹になったのを契機に釣り座に戻ってみたが、上げの潮は勢いを失い下げ潮に変化。なので、釣り座を180度変更して下げの本流の探索を開始。流す距離が少しだけ長い下げの本流は、ヨレてたわんで湧き上がり。その ”らしい” 潮流にデカバンの出現を期待したのだが、下げの本流の中にもデカバンの姿はなく、代りに姿を見せたのが極彩色のグルクン軍団。これには流石にガックリコン。夕方の見回りで瀬替りを決断する瞬間となった。

焼き肉

磯

午後17時過ぎ、見回りに来たヘラクレスに乗って、今夜のねぐらの探索へ。ヘラクレスはハナグリ島を通り過ぎ、「立神」を経由、女島の西側に回り込む。そこには、冬場の時期には滅多に上がれない女島西側のデカバンポイントが多数存在。徳島からのお客さんを「マルヒの4番」に下ろし、前田キャプテンが我々の今夜の宿に選んでくれたのは「マルヒの2番」
この一帯には何度か上礁しているが、「マルヒの2番」は2度目の上礁。普通に平凡な磯に見えるが、何故だかデカバンが多数存在。
「今夜はやったかも・・・。」 Ⅰ氏とほくそ笑みながら夜釣りの準備にかかった。

マルヒの2番

ここ「マルヒ2番」の本命ポイントは「マルヒの1番」との水道と言われている。フナツキの反対側になるので移動がたいへんだが、ここを攻めない手はない。時間が時間なので腹も減ってはいるのだが、ゴソゴソと荷物を持って水道側に移動。昨夜と同様、頑丈一番の仕掛けを組んで夜の帳が降りかけた海に放り込んでみた。タナは竿1本。ケミホタルの光を頼りに瀬際を舐めるように探っていく。しかし、ウキを沈めてくれるのはハタンポに金魚の一族のみ。経験上、このハタンポ系がパタっと食わなくなった時がBig1のチャンス!しかし、悲しい事に仕掛けを入れる度にコヤツが食ってきた。こんな展開が続くと、昼の疲れがドッと出て集中力も途切れがち。なので、身体の休憩とポイントの休憩を兼ねて食事を摂る事に。今夜のメニューは配給弁当に焼きそばUFOを合わせた焼きソバ定食!ビールも喰らい、満腹になったところで釣りの再開となるのだが、腹の皮突っ張ればナントヤラ。強烈な睡魔の襲来を受けたので釣りを断念、早々に寝袋の住人になる事となった。

午前3時・・・爆睡から起床。暖かい寝袋からは出たくない感じであるが、Time Upはあと僅か・・・。未練を断ち切るかのように寝袋を収納袋に仕舞い込む。一杯の水を飲んで昨夜のポイントに戻り、釣りを再開。そして、やっとアタリを拾ったと思ったら、またまたハタンポの一族だった。思うようにならない釣りにイライラはつのるが決定的な打開策は浮かばない。そうこうしているとブラックヘラクレスの朝の見回り時刻がやってきた。暖かい弁当を受け取り、煌々と灯りを灯したブラックヘラクレスを見送る。
「yukimaruさ~ん 9時頃回収!」  「了解~!」

クチブト

せっかく暖かい弁当をいただいたのだから、暖かいうちにいただく事に。そして、満腹になったところで再び釣り座に戻り釣りを再開。かなり暗くなったケミホタルを見つめながら、マキエをボンボンと足元に打ち込みウキの動向を伺う。すると、軽くシモったウキが速度を変えて海中に突入 「!!!」
合わせると、ハタンポとは別次元の重量感が竿にドン!
剛竿の強烈な反発力に抵抗するウオ。ガゴンガゴンとけっこうな力で引き回るが、このスーパーウェポンの敵ではなく、やがて水面にて「バシャバシャ」とヒレを叩く事に。
「お~ぅりゃぁ!」  タイミングを計って磯上にブリ上げたのは40Upのクチブト君。冬場の秘境である「マルヒ」にしては、かなり遅い初モノとなった。

午前7時過ぎ、ケミホタルの光も不要な時間帯に。いつもなら昼用のタックルに持ち替えるところだが、残り時間は後僅か。なので、昨日同様、ハリスのみを細くして残りの時間を釣る事に。 重いタックルにヒーヒー言いながら、緩々と流れる水道の潮を釣っていると、30cm後半のクチブトがHit! この調子なら回収までにかなりの数になりそう・・・。そんな取らぬタヌキを考えていたら、何やら海中が賑やかに。マキエを撒いて偏光グラス越しに海中を凝視してみると、ナント!極彩色のグルクン軍団が登場。狭い水道筋を縦横無尽に跋扈するグルクン軍団。足元にマキエを集中し本命との分離を試みるも、足の速いグルクン軍団が相手では中々、サシエは通らない。そして、やっとサシエが通ったと思った際に食ってきたのがササノハベラ。 この一発で一気に全身の力が抜けてしまった。

ササノハベラ

水道

午前8時、マキエ完売にて納竿・・・。迎えにきたブラックヘラクレスに乗って男女群島Bye-Bye。
今回の遠征、オナガの49cmが最大で60cmはおろか50cmにも届かず。型については過去最低の貧果となった。
帰港した際、「オナガの釣れんちゃね・・・」  前田船長の一言が全てを物語る遠征となった。

  • ・ 北西の風 晴れ/曇り/ 
  • ・ 渡船 ブラックヘラクレス
  • ・ フカセパワーSP5号 道糸8号 ハリス8号 ウキ1号 ハリ夜釣り王6号、タナ2ヒロ~
  • ・ マスターモデル尾長H 道糸3号 ハリス3号 ウキBB-3B ハリ速攻8号、くわせ8号 タナ2ヒロ~4ヒロ
  • ・ (オキアミ生9kg+地アミ1角) ×3セット グレパワーV9お特用2袋
  • ・ クチブト・オナガ 
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